Y版山姥日記

旧山姥日記

2016年読書記録後編その2

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51kNIJ9NJYL._SX100_.jpg空き家課まぼろし譚 (講談社ノベルス)感想
最後で泣いた。生まれて、ここに居ることの不思議さを噛みしめる。大切な人を失った人たちが生きて此処にあることを幸せに思ってくれればいいと思う。お子ちゃまのお話とは思うけど、どこか都合の良いお話ではあるけれど、生きることを肯定していることが泣ける。
読了日:7月1日 著者:ほしおさなえ
http://ecx.images-amazon.com/images/I/41CGTMCBSGL._SX100_.jpgブラフマンの埋葬感想
洋子さんの作品は優しい。けれど、どこか救いがない。それでも心は満たされる。何ヶ月か前、18年生きた猫のモモちゃんが娘の腕の中で息を引き取った。その毛並みやぬくもりは忘れられない。逝ってしまってから何日かしてモモちゃんのいつものドタッとした足音を聞いた。娘は彼女の気配を感じたという。ブラフマンの毛並みと息遣いを感じながら読んだ。あの老婦人のレースに包まれたブラフマンを想像することは難しくはなかった。洋子さんの作品は優しくて哀しい。
読了日:6月14日 著者:小川洋子
http://ecx.images-amazon.com/images/I/41CiiwJyYCL._SX100_.jpgクレオパトラの夢 (双葉文庫)感想
読む本がなくなったので、夫に何かあるかと尋ねたら「この本を先に読んでいいよ」と言ってくれた。で、読み始めた途端「MAZE」シリーズの第二弾と気づく。「MAZE」って知ってる?と聞くと、夫は今読んでいると答えた。で、シリーズその2から読んでしまった。まぁいいか。夫は読むのがワタシより遅いので「MAZE」をいつ読めるかわからないけど、それでもいいや。恩田陸はやっぱり「光の帝国」シリーズよねと言いつつも、大変面白く読了。
読了日:6月6日 著者:恩田陸
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51WKAV06HHL._SX100_.jpg虫姫―御書物同心日記感想
先の本より、ずっと題名も表紙も胸を張って読めるシロモノだ。時代を問わず、古いモノに対する執着の凄さは、いやはや、頭がさがるばかり。ワタシにはそんなこだわりはないなぁ。虎屋の夜の梅以外は。亀屋友永の松露も好きだし、福岡の鶏卵素麺も好きだし、両口屋の二人静もをちこちも・・・。とっとっと、話がずれて、これくらいにしとこ。
読了日:6月4日 著者:出久根達郎
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FANH8TNBL._SX100_.jpg秘画―御書物同心日記感想
図書館から夫に借りてきてもらった。「貴女は何を読むつもりだ」という顔をしていた。表紙絵が良くない。しかもこのお題だ。言い訳はちゃんとしたが、この表紙とお題では信じてもらえない。参った・・・。が、面白い。ちゃっちゃと読んだ。生まれ変わったら刺繍家になろうと思っていたけど、図書館司書もいいかなぁ。
読了日:6月1日 著者:出久根達郎
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51DZFB5C4PL._SX100_.jpg御書物同心日記感想
こういう時代物は大好き。時代劇は昔から大好きなので(秘密なんだけどね)いろいろ読んだ。小さいころ、学校から帰ると、美空ひばりやら大川橋蔵やらの時代劇活劇がテレビで放映されていた。畳に寝っ転がりながらゴロゴロと見ていたなあ。今も昔もトド体型は変わらぬ・・・
読了日:5月27日 著者:出久根達郎
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51TdTn3GTWL._SX100_.jpg猫の縁談感想
なかなかどうして・・・。と、後が続かぬ。「とつおいつ」が好きかなぁ。出久根さんのご本、まだ続くような気がしてならない。図書館に何冊あるかなぁ。
読了日:5月25日 著者:出久根達郎
http://ecx.images-amazon.com/images/I/61Y6Q3%2BS7UL._SX100_.jpgとまとさんがね‥ (おいしいともだち)感想
前出の【トマトさん】と一緒に購入。孫の蒼ちゃんにネットで「どのトマトさん?」と聞いた時、この本だと言い張ったので、二冊とも買うことにしました。このご本も3月に4歳になったばかりの蒼ちゃんがワタシに読んでくれてから、ワタシが蒼ちゃんに読んできかせました。最近の絵本のシュールさに好感が持てます。子供は天使だなんて大嘘だもん。
読了日:5月24日 著者:とよたかずひこ
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51EBKR09XML._SX100_.jpgトマトさん (こどものとも傑作集)感想
孫の蒼ちゃんが何度も図書館から借りてくるので、ばぁばが買いました。蒼ちゃん(アオチャン)が読んでくれました。次にばぁばが読んで聞かせてあげました。昔、七色の声を使い分け子どもたちに本を読んだことやあまりにワタシの声が大きいので何を起こっているんだろうと夫が慌てて子供部屋に駆け込んできたことを思い出しました。
読了日:5月23日 著者:田中清代
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51uQkzr2AGL._SX100_.jpg冥途あり感想
これがあの長野まゆみさんなのかと驚愕。少年はどこへ行ったんだ。この本に出てくる少年ではない、あの少年たちはどこ!!!と、最初は面食らうというか腰抜かすというかと言った感じだったけれど、なかなかどうして、ワタシの知っている時代や土地、風俗がどこか俯瞰図のように書かれている。こういうオジサンいたよねぇ。昭和の日を挟んで読んだので感慨一入だった。へぇ、また長野まゆみさん遍歴が始まるかもしれない。嘗てそうだったように。
読了日:5月4日 著者:長野まゆみ
http://ecx.images-amazon.com/images/I/41f1gp%2Be%2BtL._SX100_.jpg詩の樹の下で感想