Y版山姥日記

旧山姥日記

7月の読書記録

2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1798ページ


http://ecx.images-amazon.com/images/I/316%2BsUoJqZL._SX100_.jpg『秘密の花園』ノート (岩波ブックレット)感想
図書館のHPで梨木香歩さんを検索したら、この本を発見。「秘密の花園派」としては読まねばならぬと予約。71ページしかないので即読了。しかし、この71ページが小学生から読み続けた「秘密の花園」の景色を一変させた。ワタシは何を読んでいたのだろう。小学校の図書館で見つけた『鉢担ぎ姫』と『秘密の花園』『次郎物語』はその後のワタシの読書人生を決定付けたのだけど、なんとまぁ、ワタシの本の読み方の浅はかさ・・・と嘆きつつ、また『秘密の花園』を読み続けるぞ!と決意させてくれた。せっかく持ってるんだからまた読もう。
読了日:7月31日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/515CJA9R4BL._SX100_.jpgからくりからくさ (新潮文庫)感想
「りかさん」を先に読むべきだった。先に読んじゃったものは仕方がない。糸を染め布にし、作品に仕上げてゆく。友人がずっとやって来た仕事だ。根気の要る、才能も必要で繊細さは必需だし。人形に対する想いは人それぞれだ。母が愛した私の雛人形は祖父の箱書で我が家の押入れに静かに何十年も眠っている。蓉子と一緒に住むマーガレットは菊科の植物で、あとの二人は与希子と紀久「ヨキコトキク」 じゃぁ、蓉子の名前の意味は?とにかく「りかさん」を借りて読んでからこの胸のもやもやは消えないだろう。金田一耕助も思い出しちゃったりして・・・
読了日:7月29日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/510eDM%2BrXRL._SX100_.jpg海うそ感想
直前に読んだ「ピスタチオ」では巻末に『棚』の書いた小説がある。この「海うそ」では巻末に『50年後』が描かれている。50年と言う年月は若いころは永遠の向うにあるとしか思えなかったけれど、こうして50年前のワタシは確かな記憶として在るというとき、今現在50年前を思い返してみると、一つの事柄が扇の要のようになって思い出は広がっていく。50年前に理解できなかったこと感じることが出来なかったものが50年後にはちゃんと切なさと哀しみをフィルターにして己が心に沈殿していくのが分かる。沈殿したものは浮き上がってくるか。
読了日:7月29日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51opKLAFLoL._SX100_.jpgピスタチオ感想
どうも・・・なんというか・・・梨木香歩さんのご本は、前半と後半で全く違う(と、思える)事象に読んでいるワタシは自分がボケたのではないかと読み返す羽目になる。で、それが魅力なんだけど、作者は文章にしていないのにすべてが繋がっていることを理解させてくれる。人生、長いこと生きているといろんなことに遭遇するし、摩訶不思議な現象にも出会うけれど、必然なんだと理解している。同じ思いなのかなぁ。
読了日:7月19日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51T9VDKKG8L._SX100_.jpg村田エフェンディ滞土録感想
「家守奇譚」にも登場した「村田」が土耳古に滞在中と帰国後のお話で、不可思議なことは沢山あるけれど、最後は悲しい。鸚鵡の「友よ」の一言の重さが胸に迫ってくる。やっぱり、どうしたって、戦争はいけないのよ。
読了日:7月15日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/41zmMvGVp6L._SX100_.jpgf植物園の巣穴感想
冬虫夏草」よりもっと不可思議な前半。そうして読み進めていくと、結末は予想通り。けれど、引き込まれる。得体の知れない底無し沼のように物語が進んでいくので油断は禁物だった。さて、次だ・・・
読了日:7月5日 著者:
梨木香歩
 
 

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51lxiywYHhL._SX100_.jpg朱鳥の陵感想
最後が恐ろしい。鸕野讚良。この本の前に読んだ「まほろばの王たち」では聡明な少女であったのになんと恐ろしい人なんだと思う反面、一人の男を愛し、他の妻達に嫉妬した古代の一人の女とも思ったり。しかし「春すぎて夏來にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山」の歌解きが凄まじい。そうしてあの最後。ひぇ~~~!!と背筋が・・・
読了日:7月2日 著者:
坂東眞砂子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日、眼科に行って検査を受けてきました。
瞳孔を開くので運転できないから、オトーチャンに連れて行ってもらいました。
 
老老介護の訓練みたいです。
 
いつかやってくるとは分かっているものの
その日が来ないことを願うばかり・・・
 
 
と、目が悪くて何も出来ないといいつつ
読書だけは止められません。
 
 
 
先生に
「霧の中に佇む感が強くなったようなんですが」と、言ったら
「精神的なこともありますが、症状が進んでいることは間違いありません」
と、言われ、
少し落ち込んでおりますです。
 
 
 
けれど
 
今日はオトーチャンの誕生日。
夕飯何にするかなぁ・・・
娘からは鰻がきてるけど。
 
 
 
 

 しかし、
見事に梨木香歩さんばっかり読んだなぁ。
今月もまた梨木香歩月間の予感・・・