山のオバちゃんたちは京都を目指す
それは10月15日朝6時少し前の事。
友人のマスダさんは新しい車で迎えに来てくれて新富士駅へ。
朝一番の新富士駅は思ったとおり人がいつもより多い。
年長の二人のネエサマは既に改札前のオブジェに座りまっていた。
セブンさん(と言う通り名の友人)が千円のお土産クーポン付きの往復券を
夫々に渡してくれてホームへ。こだまへ乗り込みあっという間に京都駅。
5人乗れるタクシーを捜し
流石に観光地で、小型のタクシー運転手さんは「あっち」と指差し
5人が乗車できる中型のタクシーを教えてくれる。
そのタクシーで「百万遍さんまで」
運転手さんは「ここが南座」とか「五条の橋は牛若丸の時にはまだなかった」とか
いろいろと山出しのオバちゃんたちに観光案内をしてくれる。
と、書いていると全てを書かなくては気がすまなくなるので
台風の影響で
雨が降ってきてしまい
買い物も大変になってきたけど
あんまり買う物もなく
境内の小さな店を
冷やかして歩いていた。
お昼過ぎに山門のところで5人は落ち合い
タクシーに乗って烏丸通りへ
ビストロセプトと言うお店を
友人のお嬢さん(京都在住)に教えてもらって
ランチを頂く。
記憶って曖昧ね。
このお店、ガイドブックにも載ってないし
地元の人じゃないと分かんないよねと言ったら
タクシーのおっちゃんも知らなかったらしい。
お味はとてもよくて
仏蘭西麺麭も美味しくておかわりした。
このビストロへ行くときに乗ったタクシーのおっちゃんは
朝乗ったタクシーの運転手さんとは趣が違い
京都観光案内と言うより世間話をしているようで
その世間話の中にユーモアもあり豆知識もありで
楽しかった。
このおっちゃんは「京大の学生さんを婿に貰うといいよ」と。
しかし、ワタシには未婚の娘はもういないので
「んじゃ、ワタシの婿に」と言ったのに
友人たちまで無視を決め込んだ。
なんか言ってくれないと悲しくなるんだけどなぁ。
食べ終わると歩いて錦市場へ。
外人さんのツアーが観光バスを降り
ぞろぞろと錦のほうへ歩いて行く。
オバちゃんたちも自然と早足になり
見るもの見るもの欲しくなる。
生麩を買い
鯖寿司を買い
九州のお菓子だとばかり思っていた
鶏卵素麺も買った。
鶏卵素麺は九州のお菓子と思っていましたと
店のご主人に言うと
南蛮渡来のお菓子ですから
九州と大阪とここでしか作っておりません
とのこと。
虎屋の羊羹よりも好きなんだけどなかなか売ってないのよね。
嬉しかったわ。
松露も五色豆も欲しかったけど
井筒の昔ながらの生八橋と七味唐辛子と千枚漬けを買い
エコバックは肩に食い込むほど重くなっていた。
ので、
京野菜や、鯛のアラも欲しかったけど断念し
錦の天神さんに
家内安全商売繁盛を祈ったけど
天神さんは学問の神様だわね。
新京極を歩き
「ここ歩いたことある」とおもった。
そうよ中学の時に歩いたんだった。
などと思い出にも耽り
バスに乗って京都駅へ。
最終の一本前のこだまに乗り
無事新富士へ着いた。
京都は日帰りではだめね、やっぱり。
秋のしっとりした京都など目もくれず
山のオバちゃんたちはとっては
食料品の買い込みツアーだったのだ。
あ~あ・・・
まぁいいか。