十三夜
午後零時18分頃
午後5時35分頃の山姥村の月
晩秋の山里の夕暮れは 寂しい。
富士山の雪は もう消えることなく 来年の春を迎えるのか・・・
一雨ごとに雪の白さは増すばかり。
夕方少し前、はたと思った。
十五夜さんをやったから十三夜さんもしなければと。
十三夜さんはいつだったっけ・・・
慌てて座敷童女2号に電話して
栗のお菓子と枝豆を買ってきてくれと懇願する。
買った物ばかりだけど まぁいいか。
座敷童女2号の帰宅より先に月は昇ったが 仕方がない。
そうして、先ほど
ススキを飾っていないことに気が付いたが まぁいいか・・・
十三夜さんとの逢瀬の準備にドタバタとしながら思い出していた。
30と7年前
初めてお付き合いをした青年が買ってくれたもの。
十三やの柘植の櫛。
椿油に浸して よーっく拭上げて
で、どこに行ったんだろうあの櫛。
でも、付き合っている女の子(ワタシよワタシ)にどうして櫛をあげようと思ったんだろう。
櫛は苦死につながり プレゼントには適さないのになぁ。
なぁ~んにも考えちゃいなかったんだろうなぁ。
太っ腹だし・・・