Y版山姥日記

旧山姥日記

庭の仔・野の仔 曼珠沙華咲いた

昨日から時間は絶え間なく流れ今日になったというのに(当たり前だけど)
今日のこの気温の高さはなんなのと またもやブツブツと言ってみて・・・



        この名前は葉っぱの根本のあのぷっくりとしたところが
        布袋さまのお腹のようだから『布袋葵』となったそうだ。
        「太っ腹葵」でも、別に構わないんじゃないかなとも思う。
        今度から太っ腹のことを「葵の君」なんて呼んじゃおうかな。
        そんな呼び方したら「熱出たか」と疑われることになりそう。
    
        そんなこんなの名前のこのお花は 美しい。
        金魚たちが居なくなった大きな鉢にはこの浮き草しかないと思ってたけど
        よーく見るとメダカがいるのだそうだ。
        ワタシには見えないけどなぁ。
        緑色の藻が全面を覆った暗黒の洞窟のようなところで
        メダカも頑張っているらしいし
        ニンゲンどんな事したってどんな所だって生きられるんじゃないかな。



ミズヒキソウ
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        どうして『ミズヒキソウ』という名前なんだろうと思ったら
        この可憐な花を上から見ると赤くて 下から見ると白いので
        紅白の水引に見立てたんだそうだ。

        粋なことするじゃないねぇ。
 
        小さな小さな花だけど
        愛らしくって ホントにかわいいと思う。
        実を言えば
        このお花が開いたところをみたのは2・3年前のことで
        その時まで 5弁の花だって知らなかった・・・



シロヤマブキの実
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        初夏のころ 真っ白な4弁の花を咲かせて
        花が終わると 緑色のみが4つ 花の後に生る。
        晩夏のころ その実は真っ黒になり

        この実もまた、愛らしい。
        漆黒の瞳のように真っ黒で
        自然の作り出すものは本当に美しいなと思わせてくれる。




        実だと思っていたこの黒いものは実ではないと 知る。
        実はこの黒い硬い「苞葉の鞘が変化したもの」らしい。
        この中に目出度く実が生るんだと、知る。

        へぇ・・・人生いろいろだなぁ。

        小さいころ、沢山採って 「首輪」にして
        オシロイバナの実を潰して白粉にして 鼻に塗って
        遊んだなぁ。懐かしいなぁ・・・・・・・・・・・・・・50年も前だわ。




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        コレは渋柿。
        渋抜きは難しい。
        焼酎をヘタにちょいっと付けて お風呂の残り湯の中に入れ
        少しだけ沸かすところを 1時間以上忘れていたことがある。
        お風呂の中で 堅い柿が熟柿になっていた。
        それ以来、村の人たちは渋を抜いてからくれるようになった。
        棚ぼただなぁ・・・(失敗は成功の母かな?)




        とにかく、美しい色で可愛い花だと思う。

        飢饉の時のために非常食だったそうだとは去年のツルボで書いたけど
        ツルボ餅があるんだそうで、どうやって作るのかなと思ってみたりした。
        別名を参内傘(サンダイガサ)。
        お公家さんが参内するときに従者が差掛けていた傘に似ているからだそうだ。
        ふーん・・・お公家さんねぇ。
        飢饉の時の非常食にお公家さんに関する名前を付けるって
        如何なものかって感じがするんだけどなぁ。

        其処此処に咲いているけど、目を惹く華やかさを持っているお花だ。




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        田圃の畦に沢山咲いている
        群生しているところは壮観で
        黄金色の稲穂と深紅の曼珠沙華は 浄土と黄泉を思い起こさせる。
        不吉な陰をぬぐいきれないのは哀しい事だと思う。

        この花を厭う人は多い。
        死人花などの別名と、アルカロイド系の毒を持つからだろう。

        それでも
        ワタシはこの花が好き。
        この赤の潔さ見事さ。
        一雨浴びれば 白っちゃけてみすぼらしいけど
        その姿さえ美しいと ワタシは思う。






野を行けば吹く風幽かに曼珠沙華