Y版山姥日記

旧山姥日記

5月の読書記録


読んだ本の数:10
読んだページ数:2069


椰子・椰子椰子・椰子感想
シュールな世界がゾクゾクして嬉しくなる。これではまるで浅田次郎さんと一緒だと大反省。おへそが横っちょにつきすぎているとかなりの損をする。この作家はワタシにとって大損だった。なんでもっと早く出会わなかったんだろう。絵もオブジェも好感が持て、いい。ヤダァ、ほんとにオッカケになりそう。さて、次は何を読んだらいいのかなぁ。検索検索、検索するぞぉ。
読了日:05月24日 著者:川上 弘美


芥川症芥川症感想
ガ~~~~~ン(泣)イヤだぁ!こんな本・・・と、思いつつ読了。表紙につられて読んではいけない本大賞受賞作にしたいくらいだけど、面白かった。この類の作家は他にいるだろうかと思いを巡らせる。筒井康隆かなぁ。そうでもないなぁといろいろと考えても詮無いことで、久坂部羊という人は一人きりだな。「或利口の一生」は本音だろうか。いや、創作だろう。「バナナ粥」は下町のオヤジの負けだ。ナースの話があるけど、真実を描いているようで怖いが創作だろうと無理に思い込む。
読了日:05月23日 著者:久坂部 羊


竜の雨降る探偵社竜の雨降る探偵社感想
前シリーズの雰囲気には似ているけれど、最後で泣かされて納得する。夫は先に読んで途中で潰えた。まぁ、彼向きではないわね。我が家は夫とワタシの小さい時からの本がすごい量あって、買ってはいけないことになっている。なのでほとんど図書館で借りる。この本もそう。家庭内又貸しで本当に申し訳なく思っています、富士宮図書館様。で、これもシリーズ化するのかなぁ。
読了日:05月20日 著者:三木 笙子


花まんま花まんま感想
小学校6年の時、リョウボウカちゃんという名前の友人がいた。学校へ行く途中に彼女の家があったので、何回か迎えに行ったことがある。ある日迎えに行くと、いつもは出てこないお兄さんが出てきて「ボウカはもう学校へは行かない」と言われた。それが何を意味するかはよくわからないでいた。今もわからない。ヘイトスピーチとかナショナリズムとか、子供の世界にも入り込んでいるのは今も昔も変わらない。哀しいことだ。「送り婆」が好き。
読了日:05月19日 著者:朱川 湊人


日本のレトロびん 明治初期から平成までのレアコレクション日本のレトロびん 明治初期から平成までのレアコレクション感想
小さい時から空き瓶が好きで、19歳の時にルツェルンで買った瓶と井之頭線池ノ上駅のそばの骨董屋で高校生の時に買った瓶は捨てることができない。50年近く前にこう買ったものだ。新聞でこの本の紹介を見て直ぐにAmazonに注文。実は何年か前、100本以上はあったと思われる瓶を泣く泣く処分した。ルツェルンと高校時代に買ったものは今でもあるし、隣のご主人がやまからひろってきてくれた1Lのコカ・コーラの瓶は大事大事である。今朝も、5歳の孫とこの本を眺めている。ワタシの机からどかせない一冊だ。
読了日:05月19日 著者:


ぼくの死体をよろしくたのむぼくの死体をよろしくたのむ感想
もしも読書メーターを使っていなかったら生涯出会わずにいた作家だろうと思う。おへそが横っちょについているためだろう。が、この読後感の心地よさは何だ!静かなのだ。あまりに静かで不可思議なことさえ受け入れてしまう。ワタシ自身の生活や性格は決して静かではない。なので、静かさに惹かれる。どれも好きだけど「土曜日には映画を見に」と「廊下」が特に好きだ。この作家のほかの作品も静かなのだろうか・・・。
読了日:05月17日 著者:川上 弘美


静かな雨静かな雨感想
静かな人だなぁ。作者のこと。だから、こんな静かな物語を紡ぎだせるのだろうと思う。ワタシ自身が静かなヒトとは決して言えないので、梨木果歩とともにあこがれの人だ。と、言っても、ワタシよりはずっと若いけど。物事を静かに考察できるということが、どんなに素敵なことか。静かに降る雨は、いつでも哀しい。そう思う。ましてや・・・だ。こよみさんのピアノの調律をしたのは彼だろうか。
読了日:05月06日 著者:宮下 奈都


まことの華姫まことの華姫感想
あの若旦那と同じ雰囲気だけど、人形遣いというところに引っかかる。かなり前に、アニメであったなぁこういうの。ただ、やっぱり畠中恵でうれしくなっちゃう。こう来るよねと思っているとそうなる。ちゃんとお約束を守る。安心するのだ。心がチクチクもしない。そこがうれしい。そうして、なんで江戸時代に生まれなかったんだろうと妄想を掻き立ててくれる。還暦をとうに過ぎたのに、そう思う。だから、畠中恵畠中恵なんだと納得して、良い端午の節句を迎えた。こいのぼりを上げよう。
読了日:05月05日 著者:畠中 恵


白骨花図鑑白骨花図鑑感想
初めて読む作家で、この本の表紙があまりにきれいだったので借りた。ホタルブクロか。表題作は「ふむふむ」と読む。「怖ろしいあの夏の私」が怖い。どんなホラーより怖い。ゾワっとこわい。ホラー作家のほうが救いがある。と、思った。
読了日:05月04日 著者:甘糟 幸子


睦月童(むつきわらし)睦月童(むつきわらし)感想
切なくて可愛くておっかなくて、面白かった。不思議譚ってやつかな。生きろ!お前は美しいとオオカミに育てられた娘に若者が言ったアレと一緒だと、感じた。こういう読後感は悪くないなぁ。
読了日:05月01日 著者:西條 奈加



瓶の本は永久保存版・・・