Y版山姥日記

旧山姥日記

2016年12月の読書記録

読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2377ページ


http://ecx.images-amazon.com/images/I/51TPPpo-HvL._SX100_.jpg金魚姫感想
純愛だ。しかも金魚とニンゲンの。しかも哀しい。美しい。ちょっと怖い。一年を締めくくる読書としては、少し甘い。楽しい読書の出来た一年だった。この本で2016年を惜しみつつ・・・
読了日:12月31日 著者:荻原浩






天子蒙塵 第二巻天子蒙塵 第二巻感想
嗚呼、春児。春雷、玲玲、文秀。長い年月をともに過ごした隣人のように思える。「兄ちゃんは昴になった」・・・。後半を読み続ける間、どれほど戻って何回も読み、その度に泣いた。「蒼穹の昴」の文庫版の一巻目だ。あの本からたくさんのシリーズの本を読み、ここに行き着くのか・・・。夫も浅田次郎さんも前期高齢者となり、そうではあるけれども気力は若者には負けないと、意気軒昂であると信じよう。
読了日:12月28日 著者:浅田次郎




http://ecx.images-amazon.com/images/I/51nulG7lgRL._SX100_.jpg花咲小路一丁目の刑事 (一般書)感想
あらまぁ、一丁目から始まると思って借りたら四丁目からシリーズが始まってるなんてねぇ。で、この作家のご本は心があたたまるんだなぁ。図書館行ってこよう。
読了日:12月18日 著者:小路幸也







天子蒙塵 第一巻天子蒙塵 第一巻感想
嗚呼、春児・・・。「蒼穹の昴」からの一連の物語を読んで、ワタクシども夫婦はニッポン近現代史を習っていなかったのはどうしてだろうと疑問にも思ったし、それはマッカーサーの意図なのかニッポン国の教育者がそうだったのかと夫婦で議論をした。ワタシ達はなぜニッポンがこんな国になってしまったのか、本当の本当、真実を知りたい。浅田次郎さんは同世代だから同じ教育を受けていると思うけど、ワタシたちよりよっぽど偉いなぁと思う。真実はどこなのだろう。
読了日:12月15日 著者:浅田次郎




書楼弔堂 炎昼書楼弔堂 炎昼感想
この半分の量で物語は語られることが可能だと思うと言ったら、娘はそれでは京極夏彦ではなくなってしまうと言う。確かに言うとおりだけど、重い。らいてうさんが案外可愛く思えてならなかった。[原始女は太陽であった」の声高らかにぶち上げた言葉は絶対に彼女自身が考え思いつきアジテートしたと信じたい。京極夏彦さんも男であるということだと思う。男尊女卑の旧弊と言うが、未だにそれは解決されておらず・・・。然し、天馬塔子さんって誰?
読了日:12月10日 著者:京極夏彦



遠い唇遠い唇感想
一日で読んでしまった。もったいないことをした。が、表題作「遠い唇」と「ゴースト」。特に「遠い唇」は面白かった。[ゴースト」もまぁまぁ面白かった。でもなぁ。どんな作家でも、すべての作品が傑作というわけにはいきませんよねぇ・・・と呟く師走の始まりの昼下がり・・・。
読了日:12月3日 著者:北村薫





八月の六日間八月の六日間感想
山登りはしたことがない。富士山の真向かいに住んではいるけれど、毎日その姿を見ているだけ。読みながら梨木香歩さんの「渡りの足跡」と「エストニア紀行」を思い出していた。このご本はエッセイではなく物語だけど、なんとなく、どこかしら作者自身の日記のように思えてならなかった。もしかしたらそうなのだろう。40代の女は、自分のことを考えても面倒な生き物だ。でも、充実はしている。若くはないが老いてもいない。人生の曲がり角だけど曲がり切ってはいない。このご本の救いは最後の最後にやってくる。人生の夜明けだ・・・。
読了日:12月2日 著者:北村薫