Y版山姥日記

旧山姥日記

感動した家族のことなど

冬の雨の香りは・・・それは今は言うますまい
今日30日には「ふっふ~~♪」のお店が安売りなので
風邪で寝ている座敷童女2号を置いて一人で代車を運転しまして
「やっぱり嫌だわこの車。ゴーカートみたい」などと思いながら
いざ 1月の最後の安売りの「戦じゃ戦じゃ」と意気込みました。



しかしです。
改装閉店セールのテナントにも欲しいものはなく
必要最低限の生活必需品のみの購入で 侘びしさで胸がつぶされそうになっていました。

空蝉
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            雨の一日
            夏の終わりからサクラの木の下に留まっています。
            雨に濡れているその様子を見て
            生きることの厳しさ嬉しさを思わずにはいられませんでした。


と、そのとき
若い若い母親がベビーカーを押しているのが目に入りました。
美しい横顔のそのお母さんは 制服を着ていたなら高校生に間違うくらい若いのです。
彼女の着ているものは だぶだぶのスエットで、しかもおズボンは床に着きそうです。
あらぁ・・・子供が先だったのかなと不謹慎なことを思いながら
美しく前を向いているその母親の顔から目が離せませんでした。



ヒペリカムの葉っぱ
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            常緑だった様に記憶しておりますが
            紅葉していました。
            ずいぶん前から気づいてはいました。
            今日の雨で 艶やかになっていました。
            綺麗ねぇ。


と、そこへ
ヤンキー状態の男がその母親のそばに近付いていきます。
ちょうどゲームコーナーの騒音まっただ中のところです。

男はその母親に優しく微笑みます。
しかし、その母親の厳しくも美しい表情は動きません。
「コレがあの子の父親か。まったくしようのない奴め」と思っていました、ワタシ。


石垣の上に貝殻
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            この貝殻の住人はどこへ行っちゃったんでしょう。


駐車場に出ると
その夫婦も同じ方向へ歩いていきます。
しかも!
男の後ろから 小躍りするように女の子が二人。
どうやら あの赤ん坊のお姉ちゃんのようです。

とすると、
あの美しい若い母親はいくつなのか・・・
男は鼻歌交じりに 小走りで軽自動車のドアを開けに行き
美しい母親は無言ではあるけれど、体中からワタシに語りかけているようでした。

「ヒトは見かけによらないのよ、オバサン」

ワタシはこの家族の姿を見て感動したのです。


サクラの木に同居中  (25日撮影)
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            なんだか実がついているようだと気になっていたのですが
            この同居人のお名前は分かりません。
            あの日はとても空が青い日でした。


彼らは洒落た服も着ていませんし
裕福とはいえないかもしれませんが(コレはワタシの思い込みです)
美しい横顔の若い母親は 生活に疲れている様子はなく
お軽い感じの男(父親)は終始にこやかにして満足そうでした。
二人のお姉ちゃんたちは たぶん幼稚園の年長さんと年少さんでしょう。
親の後に続きながら この子たちもまた鼻歌交じりです。


オオイヌノフグリ  (28日撮影)
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            一昨年(2007年)の12月に咲いていたので
            昨年末に探しましたが 咲いていませんでした。
            それ以前は 1月のはじめに咲く花と思っていました。
            昨年が早かったのでしょうね。
            この青い小さな花を見ると、心が軽くなります。

自分の若い時のことを振り返りますと
この家族のように鼻歌交じりで買い物になど行ったことはありません。
いつも眉間にしわを寄せ、早く早くと子供たちを追い立てておりました。

横顔の美しい母親の健闘を祈りたいと思って
ワタシも雨の中へと 禁煙代車を走らせました。


                     この話を太っ腹にいたしましたら
                     「おまえがどこに感動したのか分からない」と申します。
                     「生きることに感動したんじゃ!ボケナス」と
                     言いたかったのですが 黙っておりました。