Y版山姥日記

旧山姥日記

あかねさす・・・

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半径15mの散策
小春日和の今日、エノコログサの種を探しに
探すといっても すぐそこにほら・・・


           豆蔵を連れ

           裏山へと続く道を行けば すぐそこにあります。

           枯れ色をしているネコジャラシは かつての勢いはありませんが

           なぜか切なく 風に揺れているのでした。


まだ朝露が
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           朝晩の冷え込みは 冬の到来を告げています。

           でも、まだ立冬前。

           青々とした草は元気付けてくれるようです。


名残りのサクラの葉の向こうに富士
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           9月6日午前9時57分の富士山でございます。


チカラシバかなぁ?
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           濃い茶色と言うか 濃い紫と言うか

           微妙な色は 私のお気に入りです。



           最後の花かと思います。

           紅い実もあるけど 黒く干からびているものも多くなってきました。

           小坊主弟切と言う名前もありましたっけ。


アカネなの?
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           山姥家の庭にも山の道にも原っぱにも沢山あって

           蔓に触るとけっこう痛いので あまり関心がなかったのですが

           今日 実がついていて かわいいと初めて思いました。

           日中 検索の旅に出て『アカネ』とソックリだったので驚きました。

           茜草指 武良前野逝 標野行 野守者不見哉 君之袖布流
          (あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる)

           万葉集にある額田王のお歌です。

           ワタシは教養のなさを露呈してしまいますが

           万葉集のことはよく分かりません。

           このお歌は 亡くなった母の大のお気に入りでした。

           いつも諳んじては 額田王天武天皇天智天皇のことを話していました。

           「茜指す」は紫野に掛かる枕詞だそうですが

           アカネという植物が こんな身近にあるなんて・・・

           と、思った次第であります。



などと、
感傷に浸っておりましたら
豆蔵は脱走に成功し 恋人の元へ走ったのです。

豆蔵の走り去る姿を眺めながら
やはり母の好きだった若山牧水
しらとりは かなしからずや そらのあを
うみのあをにも そまずただよふ
を思い出しながら青い空を眺めて
午後のひと時の至福を味わったのです。