Y版山姥日記

旧山姥日記

ある日突然 彼は来ました。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

彼が初めて我が家の玄関に姿を現したのは、昨年の11月でした。

その日、太っ腹爺はチョット出かけていて
爺が帰ってくるまで、私がお相手をしたのです。

彼 S君は30代後半の好青年といった感じでした。
    (30代後半を青年といってよいのかどうか・・・)

「あのぉ、僕、突然離婚されちゃって・・・」

そう言ったので、びっくりして顔を覗き込むと
なんだか、泣きべそをかいているようないないような。

彼は、自分の今思っていること・コレからやりたいこと・
何時間もかけて、一生懸命に話すのです。
太っ腹爺が帰ってきてからも、私にした話を丁寧に繰り返していました。
彼は
太っ腹爺が借りている仕事場の隅にある穴窯を使いたいらしいのです。

爺は、その仕事場を借りてから、ずうっとほっぽらかしていました。
賃貸料は殆どただで、信頼関係の上で借りているという状態。
「使いたいなら、使えばいい」
でも
その穴窯を使うには、相当手直ししなければなりません。

「僕一人で、直します!」

アレから9ヶ月
彼は一人で窯を直し、膨大な量の薪を割り、
8月12日に窯に火を入れました。

一人で太っ腹爺相手に自分を語ったS君
私の心配をよそに、S君を信用した爺

これからS君と太っ腹爺の関係がどうなるかはわかりませんが
人と人の出会いはこうして成っていくのでしょう。

窯出しはまだまだらしいですが
珍しいので、写真を撮ってみました。

そう、あのかたつむりを何とかしてくれるであろう
心優しいS君は、この青年S君です。