Y版山姥日記

旧山姥日記

4月の読書記録

読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2545ページ


http://ecx.images-amazon.com/images/I/41f1gp%2Be%2BtL._SX100_.jpg詩の樹の下で感想
どのページを開いても考えこんでしまう。それは帯に「FUKUSIMA REQUIEM」と書かれているからではない。詩集といえば寺山修司谷川俊太郎などで育ったので、あまりの姿勢の違いに仰け反った。この詩集は新聞の書評欄で、この詩人が鬼籍に入られていることも伝えていた。鳴り物入りの人気詩人の美しく、また鮮烈な言葉とは違っている。中原中也のようでもない。比べる詩人はワタシの脳内にいないのだ。心に染み入るのではない。そんな生易しくないように思える。確かに大震災への鎮魂なのだろうけど、普遍でもあると、思う。
読了日:4月27日 著者:長田弘



http://ecx.images-amazon.com/images/I/512EOyJ2cOL._SX100_.jpg鏡の花感想
怖くない。ホラーじゃない。行く道の選択肢。優しい終章。いやいや、どのお話も優しすぎて、直前に読んだ「鬼の跫音」と同じ作者とは思えないほど。あの時こうしてたら・・・。でも、過去は変えられない。変えたいことはいっぱいあるけど、変えることはできない。来世ではもうちょっとちゃんと生きよう。んでも、今生もちゃんと生きてるよ。大団円なのが少しねぇ・・・。
読了日:4月26日 著者:道尾秀介




http://ecx.images-amazon.com/images/I/51g5o352XyL._SX100_.jpg鬼の跫音感想
なんだかどの物語も救いがないような気がしないでもない。[冬の鬼」が好きかな・・・。おっかないご本だった。
読了日:4月24日 著者:道尾秀介







http://ecx.images-amazon.com/images/I/51UXF5pHN2L._SX100_.jpg古本綺譚 (平凡社ライブラリー)感想
ビブリア古書堂の栞子さんよりも大人。40年前、結婚を機に子供時代の本を少し処分した。その中に兄から受け継いだ戦後すぐに発売された少年少女文学全集(だと思う)があって、古本屋さんに見てもらったら「買い取れない」と言われたからタダ同然で持って行ってもらった。ザラ紙にひどい印刷だったけど、戦争を知らない子のワタシには宝物だった。そんなことを思い出しながら読了。
読了日:4月19日 著者:出久根達郎




http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BM-QEyUzL._SX100_.jpg幻想探偵社感想
そうか、青木さんやスミレちゃん・・・。気が付かなかった。年ねぇ・・・(と。、つぶやいてみる)一晩で読んで、楽しかった。大島ちゃんのこれからの健闘を祈る。祈っちゃダメかな?
読了日:4月8日 著者:堀川アサコ












http://ecx.images-amazon.com/images/I/41V9ckahQhL._SX100_.jpg雪と珊瑚と感想
久しぶりの香歩さん。そうなのよねぇ。こういうご本が読みたかったのと思いながら読み進めていくと、あれ・・・。少し強引過ぎないかなぁとも思う。かつての同僚からの手紙に至っては、こういう持って行き方は安易にすぎるのではないかとも思う。でも、香歩さんのニンゲンを信じるという想いは好きだな。
読了日:4月6日 著者:梨木香歩



















http://ecx.images-amazon.com/images/I/41j-eVd3R6L._SX100_.jpg漂砂のうたう感想
「よこまち余話」感動したのになぁ。直木賞だから期待が大きすぎちゃったのね、きっと。
読了日:4月2日 著者:木内昇







「夢十話」と「冥土」は以前読んだものを覚書としていれたもの。


長田弘の「詩の樹の下で」はその詩の形態にはじめはびっくりして
これは詩なのかと訝しんだ。
けれど、この詩集の魅力は形態がどうのこうのではなく
また、叱られるかもしれないけれど「FUKUSIMA REQUIEM」の言葉にも関係は
なかった。
ワタシの心の奥に蹲っていた何者かに問いかける言葉かも知れない。