小次郎物語
「オレ?」と 小次郎が聞き返す間も与えずに
べつに オレは困ってないんスけど
人語はしゃべれないけど
意志を表すことには長けている小次郎であります。
人語はしゃべれないけど
意志を表すことには長けている小次郎であります。
バシャバシャと洗って貰って ブルブルもしました。
どことなく拗ねているようにも見えますが
どことなく拗ねているようにも見えますが
ねぇちゃん 久しぶりやなぁ
スリスリしてくる小次郎の身体から
シャボンの香りが立ちのぼってまいります。
小次郎の先代の柴犬のワンは人間嫌いな犬でした。
チャンピオン犬の家系に生まれたのですが
体高がわずか3㎝足りないだけで処分されそうだったのです。
8ヶ月の時山姥家に参りました。
彼の生涯で ただ一度人間に媚びを売った瞬間でした。
その後、人間を許すことなく孤高の人生を送りました。
チャンピオン犬の家系に生まれたのですが
体高がわずか3㎝足りないだけで処分されそうだったのです。
8ヶ月の時山姥家に参りました。
彼の生涯で ただ一度人間に媚びを売った瞬間でした。
その後、人間を許すことなく孤高の人生を送りました。
そのワンが逝ってしまった半年後
小次郎は山姥家の子になりました。
小次郎は山姥家の子になりました。
小次郎が来たとき ワタシはお座敷柴犬にしようと思いました。
ワンの死は ワタシの心の中に悔いを残していましたし
ワタシが犬嫌いでも ワンとの散歩は楽しかったのですから
家の中で小次郎とジャレ合おうと決心していたのです。
ワンの死は ワタシの心の中に悔いを残していましたし
ワタシが犬嫌いでも ワンとの散歩は楽しかったのですから
家の中で小次郎とジャレ合おうと決心していたのです。
そんなワタシの気持ちを小次郎は分かってくれず
お外犬に自分からなりました。
「お外に連れて行け」とワタシを鼻で小突きましたので
試しに一晩と思って外につないだら小躍りして喜んでおりました。
お外犬に自分からなりました。
「お外に連れて行け」とワタシを鼻で小突きましたので
試しに一晩と思って外につないだら小躍りして喜んでおりました。
最近は あんなに好きだったボール遊びもしなくなり
大人になっちゃったのね・・・と家族を落胆させておりますが
大人になっちゃったのね・・・と家族を落胆させておりますが
小次郎の笑顔は山姥家の宝です。