午後4時48分
朝の散歩の時に
霜の溶けた裏の山へと続く道を
小次郎に引っ張られて小走りになると
スッコロびそうになる
アワヮと体勢を立て直そうと努力していると
「あなた・・・毎朝ね」と富士山の嘆息が聞こえ
気がつくと小次郎までもがワタシを見つめていた
夕方
豆蔵の用事をしに外へ出ると
ここは
駿河の国
妾は霊峰富士に住いする
木花咲耶姫ぞ
と、お言葉を聞いたような聞かないような
うへぇと叩頭した方がよかろうかとも思ったけど
見上げて写真を撮るにとどまった
心の中では美しいお方さまよと褒め称えていた
と いうことにしよう