Y版山姥日記

旧山姥日記

冷たい雨

12月1日

午後3時30分
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           つい今しがた

           小次郎と夜のお遊びをしようと外に出ると

           雨

           なんて冷たい雨だろう

           その雨の中で小次郎はボールを捜す

           ワタシの「ボールは?」に反応はするが見当たらないらしい

           仕方なく木っ端をくわえた小次郎だが

           さすがにワタシの所までは持ってこない

           自分がくわえた物がボールではないことが分かっているのだ

           でも、ワタシと遊びたいというジレンマが小次郎を襲っている

           ついに

           それまで捜していなかった場所にボールを見つけ

           誇らしげに小次郎はワタシを見た

           雨の日も風の日も雪の日も

           作ってあげた立派な小屋には入らずにいる小次郎は

           暑い夏が去って一安心し 寒い冬の訪れをどう思っているのか

           人間の言葉は話さないけど
          
           小次郎の表情のなんと豊かなことだろう

           「ごはん?」と聞くとおとなしく待っている

           「おやつ」の一言にはメロメロの様子で涎を出して待っている

           山姥家の一員である小次郎も食い気だけで生きてるのね

           仕方ないわよ家族だから・・・と、思う

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                                           小次郎