Y版山姥日記

旧山姥日記

寒い朝

9月27日午前9時13分
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              人の生き死にはその人間の意思では決められぬ

              決められぬから 明日は必ず来ると思っている



              今年は喪服の出番が多い
              村の年寄りの数を数える
              ワタシ達が山姥村にやってきた時と比べる

              あのオジサンもオバサンも・・・

              去ってしまった村の年寄り達は
              余所者のワタシタチに村での生活を教えてくれた人たちだ
              見送った人たちに感謝している

              今日もまた お見送りの列に並ぶ
              出棺を見送る行列の中で 黄金色の田圃を見ながら
              今年は彼岸花が綺麗だねと 女衆はため息をついた

              逝くものと生まれるもの
              命を繋いで来たからこそ 私たちがいることを思う


              涼しさを通り越して 寒い朝を迎えた